2021年01月28日

目撃

深谷忠記 著

<あらすじ>
4年前の10月7日の夜、市川台中央病院から盗まれた薬物によって、失業中の関山益男が殺害された。現場は、関山一家が住んでいたマンション近くの区立公園。薬物が盗まれた病院に勤務する看護師で被害者の妻でもある夏美が逮捕、起訴されて、一審の東京地方裁判所で懲役10年の有罪の判決が下された。夏美は直ちに控訴した。
自白は刑事たちに強要されたもので、夫が死亡した頃、行きずりの男と渋谷のラブホテルにいたという夏美の話を聞き、彼女の無実を信じた弁護士の服部朋子は、3人の若い弁護士に協力を要請して弁護士団を組んでいた。
しかし朋子は、夏美が何かを隠していると睨んでいた。
そうした中、作家の曽我英紀に、無実の罪を着せられた自分を助けて欲しいという夏美の手紙が届く。
彼は幼い頃、母が包丁で父を刺殺する現場を目撃していた。祖父母に引き取られた夏実の娘を不憫に思い、彼女の力になりたいと思った。大学時代の友人でもある服部朋子にも依頼され、曽我は夏美の控訴審に関わるが・・・

<感想>
思い込みと記憶の改竄のメカニズムが良く解かる。とても興味深く、一気読みしてしまった。冤罪をテーマとした面白いミステリだと思う。
しかし、読後感はあまり良くない。曽我は過去に拘り、自己弁護ばかりしていると思う。そして4年もの間、自分を放置していた男を信じ、自己中心的な考え方しかできない夏美に呆れる。
また、夏美の代わりに真犯人とされている女性が、実は冤罪であると読者に明かされているのに、そのまま終わっている。スッキリしない結末だったな。
満足度 3.gif



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posted by ももた at 08:50| 東京 ☁| Comment(0) | ミステリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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