2017年11月09日

ファンタジーを書く―ダイアナ・ウィン・ジョーンズの回想

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ 著
市田泉・田中薫子・野口絵美 訳 「REFLECTIONS:ON THE MAGIC OF WRITING」
装画・カット 佐竹美保

<内容>
英国で「ファンタジーの女王」と呼ばれた児童文学作家ダイアナ・ウィン・ジョーンズが1978年から2008年までに発表した、児童文学や創作に関するエッセイ、論文、スピーチ原稿を集めたもの。

「序文…ニール・ゲイマン」
「『ファンタジーを書く―ダイアナ・ウィン・ジョーンズの回想』を回想する…チャーリー・バトラー」
「著者前書き」
「T ダイアナ・ウィン・ジョーンズが回想する」
「U ダイアナ・ウィン・ジョーンズを回想する」
「訳者あとがき」「著作リスト等」

<ダイアナ・ウィン・ジョーンズの経歴>
1934年8月16日、ロンドン生まれ。5歳のときに第二次世界大戦が始まり、疎開先を転々とした後、エセックス州のサックステッド村に家族と共に落ち着く。
その後、オックスフォード大学セントアンズ・カレッジに進学して英語学を専攻する。
卒業後、結婚して3人の息子をもうける。息子たちに面白い本を読ませたい一心で児童文学の執筆を始めた。
1973年に『ウィルキンズの歯と呪いの魔法』でデビュー。1978年に『魔女と暮らせば』でガーディアン賞を受賞。2007年には世界幻想文学大賞の生涯功労賞を授与された。2011年没。
彼女が生前に発表した長編は、ほぼ全て日本語で読める。

<感想>
T部は、トールキン『指輪物語』とC・S・ルイス『ナルニア国ものがたり』の考察、大人向けと子供向けの文学に関すること、講演のスピーチ、執筆に関すること、作家の卵へのアドバイスなどを掲載しており、とても興味深く、新しい発見や共感するところが多々あり、とても面白いと思った。
U部は、自叙伝、ジョーンズ研究の第一人者チャーリー・バトラーとの対話、息子2人が母を語る構成になっている。
それによると、ダイアナ・ウィン・ジョーンズは左利きで失読症だった。また、9歳から大人になるまで、変わり者だらけの村でネグレクトと精神的虐待を受けながら暮らし、愛煙家だった。プライベートは彼女の作品同様かなり奇抜で、ご本人もユニークな人物だと判る。そして、奇想天外なストーリーやユニークなキャラクターは、高い知識と深い教養、御自身の体験に裏付けされたものだった。本書を読んで、何故こうも作品に魅了されるのか分かった気がする。ジョーンズのファンには読み応えのある本だと思う。
満足度 4.gif



人気ブログランキング

ケネス・グレアム『楽しい川辺』 トールキン『指輪物語』 C・S・ルイス『ナルニア国ものがたり』


『豪華版 魔法使いの嫁 銀糸篇』   『豪華 魔法使いの嫁 金糸篇』
   


人気ブログランキング
posted by ももた at 09:00| 東京 ☀| Comment(0) | ノンフィクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

読んだ本の紹介と感想、評価を書きました。