装画 スズキエイミ
<あらすじ>
1970年代、過激な抗議行動で世間を騒がせた女性解放運動組織「ピル解禁同盟」略して「ピ解同」には、「女の泣き寝入りを許さない会」と言う活動グループがあった。
リーダーは京大薬学部出身でロシア語も堪能な、昭和20年生まれの塙玲以子。彼女はマスコミを使うのが天才的に上手く、ピンクのヘルメットで女性の自立を謳っていた。
ところが参議院選挙惨敗後、表舞台から忽然と姿を消した。30年前の週刊誌の記事を最後に行方不明だったが、孤独死していた・・・
<感想>
「中ピ連」代表の榎美沙子をモデルとした小説とのこと。
ノンフィクションライターによる、塙玲以子を知る人たちのインタビュー形式になっており、読み進むうち人権意識と法的整備が脆弱な社会が見えてくる。そんな時代の女性解放運動家を描く、良書だと思う。
しかし、それ以上でも以下でもないな。少し期待外れかな。