装画 荻原美里
<あらすじ>
九州・パラオ海嶺の中央に位置する瑠璃島は、サンゴ礁に囲まれた楽園のように美しい無人島だ。島にあるのは海洋生物総合研究所だけで、海洋生物資源の有効利用を主目的にしている。所長に桐ケ谷杏上席研究員を置き、25名の生物学者が研究を行っている。オニヒトデに含まれるDNA分解酵素を研究している高井七海が、この研究所の準研究員となって9ケ月となる。
ある日、島の沖合で赤潮が発生し、桐ケ谷所長と研究員4名が屋上から転落死した。この状況を東京の本部と警察に通報したところ、3日後に船が到着するまでの間、研究員たちは業務を停止して待機することになった。
その直後、桐ケ谷所長が独りで秘密裏に新種の生物の研究を進めていたと判明する。彼女はこの生物をレッド・アルベオラーダ・クィーン、略称レッドと名付けていた。
七海は転落死した職員の行動異常がレッドの影響であると考え、鳥類の生態学者・三上桃子、沖野研副所長と共に調査に乗り出す。そして、異形の生物たちの攻撃的な採食行動に出くわす。レッド感染は島全体に広がっていた・・・
<感想>
評判が良いので読んでみた。非現実的な現象を描いており、確かに面白いと思う。
しかし中程まで読まないと、その本領は発揮しない。主に3人しか登場しない。展開も読めてしまう。どこが極限のバイオパニックホラーなのか、サバイバル活劇なのか、さっぱり分からなかったな。期待値が高過ぎたのかもしれない。