シヴォーン・ダウド 原案
ロビン・スティーヴンス 著
越前敏弥 訳 「The Guggenheim Mystery」
装画 船津真琴
<あらすじ>
夏休み中の8月8日、スパーク姉弟とその母フェイスは、グッゲンハイム美術館に勤務するグロリアとその息子サリムに会うため、ニューヨークを訪れた。
翌日、改装中のグッゲンハイム美術館に特別に入館さてもらう。館内を見学していると、突然、白くて濃い煙が立ち上り、火災警報が鳴った。館内にいる者は大急ぎで美術館の外に避難したが、火事は見せかけで、その間にカンディンスキーの名画〈黒い正方形のなかに〉が盗まれていた。そして犯人だと疑われたグロリアが逮捕されてしまう。
スパーク姉弟とサリムは、グロリアの無実を証明するため、盗まれた絵と真犯人を探すが・・・
<感想>
主人公であり探偵役でもある12歳のテッドは、他の人とは違う不思議な頭脳(訳者によればアスペルガー症候群とのこと。)を持つ少年。前作『ロンドン・アイの謎』のときは、姉のカットと二人三脚で事件を解決したが、本作では姉弟と従兄が力を合わせて謎解きに挑んでいる。
3人はニューヨーク中を冒険して、仮説をひとつずつ消していき、真実を推理して、見事に事件を解決するのだ。前作同様にテッド少年の博識も面白く、とても楽しい青春ミステリだと思う。

人気ブログランキング