ホリー・ジャクソン 著
服部京子 訳 「Good Girl, Bad Blood」
<あらすじ>
イギリスの小さな町リトル・キルトン。女子高校生のピップことピッパ・フィッツ=アモービは、ポッドキャスト番組を立ち上げ、自分が関わった事件の裁判の様子を配信していた。
そんな中、友人であるコナー・レイノルズの兄ジェイミーが、サルとアンディの追悼式の後、行方不明になった。
コナーとその母親からジェイミーを探してくれと頼まれたピップは、ポッドキャストで調査の進捗を配信し、リスナーから手掛かりを集めることにした。
するとジェイミーは、追悼式の後、スティーヴン・トンプソンの家で開かれたカラミティ・パーティーに行っていた。不動産会社での職を失い、生死に関わるトラブルに巻き込まれていた。
そして、刃渡り6インチの肉切りナイフが、レイノルズ家から消えていた。ジェイミーは、別人に成りすました誰かに騙されたと気づいた直後に、失踪していた。
ITを駆使する素人探偵コンビ、ピップとラヴィは、ジェイミーが最後にいたと思われる地域を推定し、彼の行方を追うが・・・
<感想>
シリーズ1作目の真相が語られているので、そちらを先に読むことを勧める。
前作『自由研究には向かない殺人』同様、主人公の若い直向きさが好ましく、ピップとラヴィのエピソードも楽しい。真相も一筋縄では行かないものになっており、とても面白い青春ミステリだと思う。
しかし、今回ピップは少しやりすぎかな。裁判の結果と失踪事件の決着も苦々しいものだったな。
最終作でもある第3作『As Good As Dead』(2021)が楽しみだ。
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