2022年09月30日

ウクライナ戦記

不肖・宮崎 最後の戦場
宮崎茂樹 著

<内容>
「第1章 出発」 「第2章 リビウ到着」
「第3章 裏街道を抜けて」 「第4章 キーウの地を踏む」
「第5章 最前線イルピンへ」 「第6章 チェルニヒウ取材、危機一髪」
「第7章 戦場の真実」 「第8章 再び戦地へ」 「第9章 ドローン小隊」

<感想>
2022年2月24日、ロシアがウクライナに侵攻した。以来、ネットには様々な情報が飛び交っている。ロシアやウクライナや軍事の専門家なども私見を発信している。そうした中、還暦過ぎのフリーカメラマンが、単身で戦場のウクライナに乗り込んだ。それだけでもう、単純に凄いと思った。
日本にいては決して分からないウクライナ人の闘志、戦時下のウクライナ状況、首都キーウや最前線の取材の悪戦苦闘などを、ユーモアのある筆致で綴っており、とても興味深く面白かった。報道では知りえないこともあるので、一読の価値がある本だと思う。
満足度 4.gif



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松岡圭祐『ウクライナにいたら戦争が始まった』 逢坂冬馬『同志少女よ、敵を撃て』
   


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posted by ももた at 09:18| 東京 ☁| Comment(0) | ノンフィクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年09月28日

クローゼットファイル

仕立屋探偵桐ケ谷京介シリーズ A
川瀬七緒 著
装画 丹地陽子

<内容>
「ゆりかごの行方」「緑色の誘惑」「ルーティンの痕跡」「攻撃のSOS」と書き下ろし「キラー・ファブリック」「美しさの定義」を収録した短編ミステリ集。

<感想>
極端に涙もろい34歳の桐ケ谷京介は、服飾職人や弱小工場と世界のブランドを繋ぐアパレルブローカー。服のシワとか姿勢を見て健康状態を言い当て、生地を見せれば全てが分かる。
彼の相棒の水森小春は、26歳で商店街にあるヴィンテージショップを任されていて、その筋の目利きやゲーム実況者としても有名。小春は彼を心優しき闇落ちキャラと言い放つ。
そんなふたりが未解決事件専従捜査対策室の捜査に協力し、服飾分野から犯人に迫っていく。浮かび上がってきた事実を繋げ、ふたりの知識が思いもよらない相乗効果を生み、真相に辿り着くのだ。
肘外偏角には性差がある、トーナス変化、重度の蕎麦アレルギーと交差反応など、勉強になった。
服飾分野と筋肉に興味がある方の期待を裏切らない短編ミステリだと思う。
未解決事件専従捜査対策室の南雲隆史警部とその部下である八木橋充巡査部長、桐ケ谷と小春は、相性の良いチームだな。続編が楽しみだ。
満足度 3.gif



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『ヴィンテージガール』 マイクル・Z・リューイン『父親たちにまつわる疑問』
   


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posted by ももた at 08:40| 東京 ☀| Comment(0) | ミステリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年09月26日

屋久島トワイライト

屋久島山岳ガイド狩野哲也シリーズ A
樋口明雄 著
装画 山田章博

<あらすじ>
オカルト雑誌の編集者・野々村舞は、伝説とか独特の不思議な話や実話怪談を集めて特集記事にするため、ユネスコの世界自然遺産・屋久島へ飛んだ。
大学在学中は共に山岳部に所属し、日本各地の山に登っていた高津夕季と、5年ぶりに再会する。大学卒業後、夕季は警察官となって故郷の屋久島警察署で山岳救助をしていた。舞と夕季は、温泉でエキゾチックな美女とすれ違い、彼女に既視感を覚えた。
その翌日、舞はネットで見つけたベテランのツアーガイド・狩野哲也と共に、河童博士と呼ばれている老人や巫女をしている老婆・岩川タネに会う。そして、タネの孫娘で巫女の血を引くという依里から、この世のものではない存在が見える能力を授けられた。
その後、山の怪奇に詳しい猟師・菊永悟郎に会おうとしたが、約束をすっぽかされた。彼は山で怪死していたのだ。
その翌日、舞と狩野、彼のアシストである大学生・清水篤史は、九州最高峰の宮之浦岳縦走へ向かう。そして舞は、温泉ですれ違った美女とまた遭遇する。東京から来た国津早紀と名乗るその女性を、狩野も居酒屋で見かけていた。
ところが篤史は、彼女を目撃していなかった。舞と狩野は登山中、幽霊を度々見かけ、言い知れぬ不安を感じた。
そうした中、シャクナゲのお花畑にいた舞が、狩野と篤史の前から忽然と消えた。山岳救助隊が駆け付け、舞を捜すも見つからない。彼女は異世界に迷い込んでいた・・・

<感想>
読み進めていくと、舞は豊鍬入姫命(日本書紀に名前が出てくる紀元前の人物。神人分離の基を作ったと言われ、倭姫命とともに伊勢大神の斎王の始祖として知られている。)の末裔で、特別な生贄として魔物に狙われていると判る。その後、島のあちこちで怪奇現象が起こり、異常事態になる。
屋久島観光と登山、怪死事件や山姫(海神の娘、豊玉姫の怨霊)伝説、日本の神話と平家落人伝説などが相まって楽しく読める、伝奇ホラー&冒険小説だと思う。
満足度 3.gif



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『還らざる聖域』   『狼は瞑らない』
   


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posted by ももた at 10:05| 東京 ☀| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
読んだ本の紹介と感想、評価を書きました。