2022年08月04日

嵐の地平

ワイオミング州猟区管理官ジョー・ピケット・シリーズ N
C・J・ボックス 著
野口百合子 訳 「ENDANGERED」

<あらすじ>
ジョー・ピケットの養女エイプリルが頭を殴打され、瀕死の状態で道端に放置された。
エイプリルは昨年、少女暴行事件に関与した疑いのあるロデオ・カウボーイのダラス・ケイツと駆け落ちしていた。ジョーは彼の仕業ではないかと睨む。
しかしダラスの両親によれば、彼はロデオ大会で大怪我をして、エイプリル発見の数日前に実家に戻って静養していた。エイプリルとはその前に別れており、事件とは無関係だと主張する。
一方ジョーの担当地区では、絶滅の危機にあるキジオライチョウ大量殺戮事件が起きていた。その調査のため、連邦政府が組織した特別調査団のアニー・ハッチとリーヴィス・ウェントワースがやって来た。
やがて、愛国者でサバイバリストを自称するカドモアの家と車からエイプリルの持ち物が見つかり、リード保安官は彼を逮捕した。
そんな中、FBIに囚われていたジョーの盟友で鷹匠のネイト・ロマノウスキが、条件付きで釈放された。ネットワークに監視される社会に戻ったネイトは、恋人オリヴィア・ブラナンと一緒にタカ狩りサービス業を始める。
メールでムクドリ退治の依頼が来て牧場へ行ったところ、ネイトは待ち伏せ攻撃に遭い、危篤状態でエイプリルと同じ病院に搬送された。オリヴィアは襲撃者たちに連れ去られた。そしてカドモアが、独房で首を吊った。
しかしジョーは、ケイツ一家に対する疑惑を拭い切れなかった・・・

<感想>
エイプリル暴行事件とネイト襲撃事件、そしてキジオライチョウ大量殺戮事件を描いており、ワイオミング州の大自然や風土、FBIと連邦政府職員の思惑などが相まって、凄く面白いミステリだと思う。
それにしてもネイト・ロマノウスキは、何とタフな男なのだろう。
灼熱の砂漠を舞台にした16作目のアクション巨編『Off the Grid』が楽しみでならない。
満足度 5.gif

posted by ももた at 09:03| 東京 ☁| Comment(0) | ミステリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
読んだ本の紹介と感想、評価を書きました。