2021年10月29日

キャッシュトラック


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監督 ガイ・リッチー
音楽 クリストファー・ベンステッド
出演 ジェイソン・ステイサム スコット・イーストウッド ホルト・マッキャラニー 
ジェフリー・ドノヴァン アンディ・ガルシア エディ・マーサン ジョシュ・ハートネット

<あらすじ>
LAにある現金輸送専門の警備会社フォルティコ・セキュリティ社の現金輸送車(キャッシュトラック)が襲撃され、警備員と巻き添えになった民間人が死亡した。
5カ月後、パトリック・ヒルと名乗る男が、フォルティコ・セキュリティ社の警備員に応募する。パトリック・ヒルは特殊な訓練を受け、厳しい試験をぎりぎりの成績で合格し、新人警備員として雇われた。通称“H”となった男は、周りから特に気に留められる存在ではなかったが、キャッシュトラックが強盗に襲われて同僚が人質に取られた時、驚くほど高い戦闘スキルで強盗たちを撃退した。
その後、再びHの乗車するキャッシュトラックが強盗に襲われると、彼の顔を見た襲撃犯たちは金も奪わずに逃走した。
そんな中、アフガニスタン帰還兵の武装集団が、全米で最も現金が動く日、ブラック・フライデーにフォルティコ・セキュリティ社に集まる1億8千万ドルの大金を狙っていた。前回同様フォルティコ・セキュリティ社の内通者を従え、用意周到な強奪計画が進行していた・・・

<感想>
主演のジェイソン・ステイサムが、最後まで顰め面と憂いを崩さない非情な父親役を熱演している。脇役の演技も巧い。ほんの端役でさえ良い味を出している。
心に残るバックミュージックと、テンポが良く丁寧なストーリー展開に惹き付けられた。
最愛の息子を奪われた父親の壮絶な復讐劇を描いた、凄く面白いクライム・アクション映画だと思う。
満足度 5.gif



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エリック・ジェイガー『最後の決闘裁判』  ケイト・クイン『亡国のハントレス』
   


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posted by ももた at 10:08| 東京 ☀| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年10月27日

クロス・ボーダー

私立探偵V・I・ウォーショースキーシリーズ R
サラ・パレツキー 著
山本やよい 訳 「SHELL GAME」
カバーイラスト サヌキナオヤ

<あらすじ>
シカゴ市の南西部に広がっている森林保護区の空き地で、男性の凄惨な死体が見つかった。
男性のジーンズのポケットに、ヴィクの親友であるロティの弟の孫で、イリノイ工科大学の学生フェリックス・ハーシェルの名前と電話番号を書いた紙が入っていたため、彼は容疑者にされてしまう。ヴィクはフェリックスの容疑を晴らすべく調査に乗り出す。
そんな中、元夫ディック・ヤーボローの姪であるハーモニー・シールが訪ねて来て、行方不明の姉リノを捜して欲しいと頼む。
リノはディックの世話で、ペイデイローン業者のレストEZに就職していた。1カ月ほど前に会社の命令で大株主の集まりであるカリブ旅行へ出かけ、戻って以来、何かで悩んでいた。ヴィクは断わり切れず、リノの捜索を開始する。
その一方、殺害された男の身元を突き止め、アパートメントに忍び込み、床下に隠してあった大金を発見する。その直後、移民・関税執行局の者だと名乗る男たちに銃撃された。ハーモニーも襲われて、リノとお揃いの金のロケットを奪われた。
やがて、殺人事件と失踪事件が繋がって行く・・・

<感想>
女探偵V・I・ウォーショースキーの奮闘を描いた、凄く面白いミステリだと思う。
ヴィクは相変わらず、厄介な身内の骨折り仕事を引き受け、無料で駆けずり回っている。不法滞在者の清掃チームに潜り込んだり、筋肉マンと命懸けの挌闘をしたりして、最後はカナダとの国境に近いミネソタ州北部の北極みたいな荒野にまで出向き、国境越えもした。
そして殺人事件と失踪事件とシリア古代遺物の窃盗事件の真相解明だけでなく、億万長者の詐欺行為を暴き、低所得者を食い物にする極悪人どもを懲らしめるのだ。
権威を振りかざす特権階級や億万長者の世界では、ルールは労働者階級のためだけに存在する。悪事も情報操作もやりたい放題、法律に精通している弁護士を楯にして権力と金で捻じ伏せる。
腹立たしいことに現実の世界では、本書のようにいかないから痛快だったな。
次作『DEAD LAND』が楽しみでならない。
満足度 5.gif

   


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『ハートに火をつけないで』   『プエルトリコ行き477便』
   


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posted by ももた at 09:19| 東京 ☁| Comment(0) | ミステリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年10月25日

ウサギ狩り人

ヨーナ・リンナ警部・シリーズ E
ラーシュ・ケプレル 著
古賀紅美 訳 「Kaninjagaren」

<あらすじ>
公安警察のテロ対策班の捜査官サーガ・バウエルは、コード・プラチナ(国家の安全を脅かす最高レベルの脅威)が発令されたことを示す携帯電話の着信音で起こされた。指示に従いストックホルムの高級住宅へ駆けつけると、外務大臣ヴィリアム・フォックが胸と両目を撃たれ、後頭部を吹き飛ばされていた。
殺害現場に居合わせた売春婦ソフィア・ステファンソンの証言によると、黒い目出し帽を被った犯人は、シリアのテロ集団と関わりのある囚人ラティエンの名前を口にして去っていた。
公安警察が調査して行くと、スウェーデンの首相も標的になる可能性が出てきた。この周到に準備された処刑を阻止するには、サリム・ラティエンの口を割らせるしかない。
一方ヨーナ・リンナは、重罪犯を刑務所から逃亡させた罪で服役中だった。首相が極秘にヨーナの面会に訪れ、サリムの組織に潜入して情報を探り出して欲しいと異例の申し出をする。
公安警察の完全協力を条件にこの任務を引き受けたヨーナは、刑務所内でサリムと接触し、思惑通りに伝言を頼まれる。
外の世界に戻ったヨーナは、隔離部屋へ移されたソフィアの聴取をし、公安警察の見立てに疑問を抱く。
やがて、ヨーナが預かった伝言は、テロリストの組織と無関係だと判る。公安警察の作戦は失敗した。
しかし、サリムの兄で高校教師のアブサロン・ラティエンに脅迫メールが届いていた。彼は子供が童謡を口ずさむ電話を無言で聞いていた。それを知ったヨーナは、アブサロン・ラティエンが次の標的だと見破る。童謡の歌詞に思いを巡らせ、外務大臣殺害犯は10人の殺害を計画していると睨む。
その後ヨーナの推理が的中し、アメリカ国防長官代行テディ・ジョンソンが外務大臣の葬儀中に射殺された。
被害者3人の共通点を見つけたヨーナは、サーガと共に殺人鬼を追うが・・・

<感想>
元国家警察警部ヨーナ・リンナと連続殺人事件、30年前の集団レイプ事件の復讐劇を描いた、とても面白い北欧ミステリだと思う。
しかし、連続殺人事件の本格的な捜査は下巻にならないと始まらない。上巻はパズルのピースを散りばめ伏線を張るだけで、事件関係者のエピソードやヨーナ・リンナの私生活に終始している。国家権力の横暴と密入国問題を絡め、007シリーズのような展開になっており、面白く読ませる。
下巻は伏線の回収だ。複雑なパズルのピースを組み合わせて行く醍醐味と巧みなプロットに感心した。そして終盤の狩りは、スーザン・コリンズ著『ハンガー・ゲーム』を想起させ、スリリングで面白い。シリーズ最高傑作だと思う。
このシリーズは全8作の予定だったが、スウェーデンでは既に8作目まで出版され、作者は9作目を執筆中とのこと。続編が待ち遠しくてならない。
満足度 5.gif

  


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『ハンガー・ゲーム』 エイドリアン・マッキンティ『レイン・ドッグズ』
  

ミシェル・ビュッシ『時は殺人者』 M・W・クレイヴン『ブラックサマーの殺人』  
  


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posted by ももた at 09:21| 東京 ☁| Comment(0) | ミステリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
読んだ本の紹介と感想、評価を書きました。