ディーパ・アーナパーラ 著
坂本あおい 訳 「DJINN PATROL ON THE PURPLE LINE」
カバーイラスト 長崎訓子
<あらすじ>
インドの居留区(スラム街)に住む、刑事ドラマ好きの9歳の少年ジャイは、両親と12歳の姉ルヌと共に、貧しいながらも幸せな日々を送っていた。
そんなある日、同じクラスの吃音の生徒バハードゥルが姿を消した。学校の先生は深刻に捉えず、地元警察も賄賂なしには捜査に乗り出さない。
そこでジャイは、親友であるムスリムの少年ファイズと、勉強好きで賢い少女パリと共に少年探偵団を結成する。
そんな中、またしても失踪事件が起きた。姿を消したのは、バハードゥルの友達のオムヴィル。
ジャイたちは、バザールや鉄道駅などを捜索するも、次々と子供たちが消えて行く・・・
<感想>
「インドでは毎日180人もの子供が行方不明になる。」この一文に衝撃を受け、いつの話かと思ったら2019年の執筆で、2021年度アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)の最優秀長篇賞受賞作だった。
著者はインド・ケーララ州生まれの元ジャーナリストで、本書がデビュー作とのこと。
インドの貧困と社会の闇を描いており、インドの社会問題という物珍しさも手伝ってそそられた。
しかし、謎解きミステリの面白味はあまりないな。
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