2017年09月23日

家をせおって歩いた

村上慧 著

<内容>
発泡スチロール製の白い家を担ぎ、日本国内を移動しながら生活した美術家がウェブサイトで公開していた日記(2014年4月5日〜2015年4月8日)を書籍化したもの。

<感想>
発泡スチロール製の白い家を担いでいる写真が掲載されている。よくもまぁ、こんな嵩張る物を担いで歩き回ったと驚く。
その動機にそそられたが、ご本人は至って真面目に理屈をこね、他人の好意に甘え、酒と雑談の日々を過ごし、面白そうに自分探しの旅をしている。寝泊まりは路上や公園ではなく、ちゃんと許可を得て神社や寺、道の駅など。共感を得た人からの差し入れもあり、食べ物には困らない。まるで巡礼みたいだ。開拓時代の季節労働者みたいだと思った。
家は担ぎたくないけれど、目的もないけれど、少し憧れる。日本社会は警戒心が強く、よそよそしいと思っていたが、まだ人情や温情も残っていたことを知り、嬉しくなる。
本書を読んで感じたのは、応援が力になり、目的があれば耐えられるということ。ネット社会の好例だと思う。
満足度 3.gif



人気ブログランキング

重松清『定年ゴジラ』  楠木新『定年後』  丹羽宇一郎『死ぬほど読書』


佐藤正午 『月の満ち欠け』 『身の上話』 『永遠の1/2』



人気ブログランキング
posted by ももた at 17:18| 東京 ☁| Comment(0) | ノンフィクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月22日

悪寒

伊岡瞬 著

<あらすじ>
大手製薬会社に勤める藤井賢一は、週刊誌ネタになった不祥事の責任を取らされ、東京から山形県酒田市にある小規模な関連会社に出向する。
8か月後のある夜、東京で認知症の母と反抗期の娘香純と暮らす妻の倫子が、要領を得ないメールを送って来た。その直後、家族の誰とも連絡が取れなくなった。
急遽夜行バスで東京へ向かう途中、警察から、倫子が傷害致死の容疑で緊急逮捕されたと告げられる。被害者は、賢一の元上司である東京本社の南田隆司常務だった。倫子は犯行を自供していた。
やがて、去年の秋に倫子は南田の子を中絶していたことが判り・・・

<感想>
贈収賄事件と同族会社の派閥争い、もらわれっ子症候群と身代わり説などを絡めて、加害者家族の動揺を描いており、話のテンポが良く最後まで面白く読める。
しかし、真相解明後、ふと頭に疑問符が浮かぶ。倫子は15歳の娘のことを蔑ろにしていると思った。家族が大事なら、倫子の選択はないと思う。
満足度 3.gif



人気ブログランキング
青木俊『潔白』   堂場瞬一『身代わりの空』


新津きよみ『二年半待て』   石田衣良『裏切りのホワイトカード』
   


読書日記ランキング
posted by ももた at 08:48| 東京 ☁| Comment(0) | ミステリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月21日

蘭の館

セブン・シスターズ・シリーズ @
ルシンダ・ライリー 著
高橋恭美子 訳 「THE SEVEN SISTERS」


<あらすじ>
スイス、レマン湖畔に建つ館アトランティス。館の主人パ・ソルトは世界各地から6人もの赤ちゃんを養女に迎え、愛情を込めて育てた。
アトランティスは外界から完全に切り離され、プレアデス星団にちなんで命名されたダプリエーズ6姉妹、美人のマイア、リーダー格のアリー、仲裁役のスター、現実主義者のセセ、慈愛の人ティギー、情熱の人エレクトラの秘密の王国だった。
ところが、ある日突然、80歳を過ぎたパ・ソルトが急死した。
同じ頃、世界規模の通信会社を経営する著名な大企業家クリーグ・エスズも死去していた。
ロンドン滞在中に養父の訃報を知らされた翻訳家の長女マイアは急いで館に戻るが、遺言によって養父の遺体は既に海へ水葬されていた。悲嘆に暮れる6姉妹に遺されたのは、天球儀に刻まれた各々の名前と文句、出身地を示す座標の数字と手紙だった。
マイアの手紙には、ブラジルの象徴であるキリスト像の身体を覆うために作られたタイルが同封されていた。知りたいのに永久に答えてもらえない疑問が沢山あることに気づいたマイアは、自分のルーツを探すことにした。
座標が示すリオ・デ・ジャネイロの「蘭の館」を訪ねるが、高齢の女主人ベアトリスに冷たく追い帰された。意気消沈していたところ、自分が翻訳を担当しているリオ・デ・ジャネイロ在住の小説家ルシアーノ・バラッチーニから温かいメールが届く。観光ガイドもしているという彼に複雑な事情を打明け、調査を手伝ってもらうことにした。
再度「蘭の館」を訪ねたとき、メイドのヤーラから一族の歴史の一部だという手紙の束を託される。そこに記されていたのは、時代と運命に翻弄された曾祖母イザベラの哀しい物語だった・・・

<感想>
養父の正体、6姉妹の素姓、長女マイアの秘密と自分探しの旅など、好奇心をそそられる要素が沢山あり、謎解きのミステリだけでなく、キリスト像建立にまつわる歴史物、80年前の悲恋と現代のラブストーリーとしても楽しむことができ、読者の心を打つだろう。
南米とパリを舞台にした、とても面白い長編小説だと思う。続編が楽しみでならない。
満足度 5.gif

   


人気ブログランキング
M・C・ビートン『メイフェアのおかしな後見人 あるいは侯爵の結婚騒動』


ケイト・モートン『湖畔荘』
   

ジョン・アーヴィング『神秘大通り』
   


人気ブログランキング
posted by ももた at 09:05| 東京 ☀| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月20日

幻夏

元テレビ屋の興信所所長鑓水七雄・シリーズ A
太田愛 著

<あらすじ>
夏休み明けの9月2日金曜日、小学6年生の水沢尚は忽然と姿を消した。最後に目撃された場所には、土曜日の時間割が入ったランドセルが残されていた。警察の懸命な捜索にもかかわらず、その行方は杳として知れなかった。
23年後、鑓水七雄の興信所に、尚の母親が息子の捜索依頼をする。彼女は鑓水に家の鍵と前金300万円を渡し、姿を消した。
調査員の繁藤修司が水沢家の周辺調査をすると、尚の父親は無実の罪で8年間服役していた。冤罪だと解かった直後に、息子の家の近くで事故死していた。
一方、所轄の交通課の刑事相馬亮介は、元最高検察庁次長検事・常盤正信の孫である12歳の少女、常盤理紗誘拐事件の応援要員として駆り出されていた。理紗が連れ去られた現場で、水沢尚が失踪した現場に残されていたのと全く同じ印を発見する。上司に2つの事件の関連性を指摘するが、軽くいなされる。相馬は友人である鑓水らと情報交換し、調査協力することにした。
そんな中、警視庁はノンキャリアの星である岡村武彦参事官の指揮の下、未成年を狙った性犯罪の前歴のある予備校講師寺石孝之を逮捕する・・・

<感想>
過去と現在を行き来して物語が進む。巧みなプロットと散りばめられた伏線、手がかりが現れては消え、新たな謎が出てくる。好奇心をそそられて一気読みしてしまった。凄く面白い。
そして真相は切なく、読者の心を打つだろう。
また、主要キャラクターの鑓水と修司と相馬の絡みも面白い。
少年のひと夏の冒険と冤罪を生む司法制度への挑戦を描いた凄く面白いミステリだと思う。
満足度 5.gif



人気ブログランキング
太田愛『天上の葦』
   

太田愛『犯罪者クリミナル』   湊かなえ『豆の上で眠る』


吉野朔実『ぼくだけが知っている』



人気ブログランキング
posted by ももた at 08:59| 東京 ☁| Comment(0) | ミステリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月19日

ダブル・ジョパディー


人気ブログランキング
監督 ブルース・ベレスフォード
出演 アシュレイ・ジャッド ブルース・グリーンウッド トミー・リー・ジョーンズ
アナベス・ギッシュ  ベンジャミン・ウィアー

<あらすじ>
裕福な家庭の主婦リビーは、夫ニックと幼い息子マティと家族3人で幸せに暮らしていた。
ある日、夫婦ふたりきりでヨットで海に出た。リビーはニックが用意したワインを飲んで寝てしまう。目覚めるとヨット中に血痕があり、ニックは姿を消していた。
ニックの死体は見つからなかったが、リビーはニック殺害の容疑で逮捕される。有罪となったリビーは、マティを親友であるアンジーの養子にした。
ところが、服役中にアンジーとマティは音信不通になってしまう。リビーは刑務所内の電話を使い、必死に2人の行方を捜す。ようやく居場所を見つけ、驚くべき真相を知る。死んだとされていたニックは生きていた。
以前からアンジーとニックは不倫しており、リビーを罠に嵌め刑務所に追いやった後、マティと3人で一緒に暮らしていたのだ。全てはニックの仕組んだ罠だった。
元弁護士の刑務所仲間から、アメリカ合衆国憲法修正第5条に定められた「二重処罰の禁止」を教えられたリビーは、ニックへの復讐を決意する。
6年後、仮出所したリビーは保護観察官トラビスの監視下に置かれる。
しかし、マティを取り戻すため逃亡した。トラビスは彼女を追跡するが・・・

<感想>
身に覚えの無い夫殺しの罪で逮捕された美貌の女。全ては仕組まれた罠だったと知ったとき、彼女の復讐が始まる。全行動は愛する息子を取り戻すため。アシュレイ・ジャッドは、どんな格好をしていても、どんな環境に置かれても品があって美しい。自分を追っていた保護観察官までも、味方にしてしまうのだから大したもの。エンディングの笑顔も素敵。適役だと思った。
裕福な家庭の主婦だった母親の復讐劇を描いた、とても面白いサスペンス映画だと思う。
満足度 4.gif



人気ブログランキング
『ミッシング コンパクト BOX』   『氷の接吻』


『ツイステッド』  『ダイバージェント』
   


人気ブログランキング
posted by ももた at 09:00| 東京 ☀| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月17日

路地の子

上原善広 著

<内容>
被差別部落出身である事をカミングアウトし、部落問題を中心に文筆活動を行っている 大阪府出身のノンフィクション作家上原善広の実父であり、食肉業で伸し上がった上原龍造氏の実像に迫るノンフィクション。

「第1章 昭和39年、松原市・更池」  「第2章 食肉業に目覚めた「突破者」の孤独」
「第3章 牛を屠り、捌きを習得する日々」  「第4章 部落解放運動の気運に逆らって」
「第5章 「同和利権」か、「目の前の銭」か」  「第6章 新同和会南大阪支部長に就く」
「第7章 同和タブーの崩壊を物ともせず」  「おわりに」

<感想>
巻末に、新潮社編集部による「この作品は著者の自伝的ノンフィクションです。」とあるが、それは「おわりに」で少しだけ知ることができる。本書は、昭和を牽引した団塊の世代、上原龍造氏の物語だと思う。
昭和の任侠映画を観るような、裏社会で生きる者の破天荒な世界が広がっていた。共産党と右翼、極道が登場して幅を利かせており、国の補助金搾取や同和利権が絡み、単純に面白いと思う。
しかし、被差別部落や同和問題のことは、本書を読んでも訳が分からない。政治家が絡むとスキャンダルの闇は深くなる。仮名で書かれているので、基礎知識が必要だと思った。
満足度 3.gif



人気ブログランキング

『路地の教室(部落差別を考える)』  『日本の路地を旅する』  『被差別のグルメ』


『異邦人 世界の辺境を旅する』  東山彰良『流』  『有象無象』



人気ブログランキング
posted by ももた at 18:13| 東京 ☔| Comment(0) | ノンフィクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月15日

声なき叫び

小杉健治 著

<あらすじ>
国道を自転車に乗って走っていた知的障害のある青年高尾翔太がパトカーに呼び止められ、驚いて歩道に逃げたところ、警察官に取り押さえられた。鞄を奪われそうになったため抵抗すると、警察官は殴る蹴るの暴行を働き、翔太はその場で亡くなった。
結婚を控えていた広野ゆかりは、ファミリーレストランからその一部始終を目撃していた。
2カ月後、警察の言い分に納得がいかない翔太の父親は、県弁護士会に人権救済の申し立てをする。
しかし、地検は、警察官の行為に違法性はないと発表する。そこで遺族は、翔太に暴行した警察官を水木弁護士の名で告訴した。
そんな中、当初から遺族の力になっていた新聞記者八田が失踪した。目撃者である広野ゆかりも音信不通になる。
やがて、頭部を鈍器で殴られた八田の遺体が河川敷で見つかる・・・

<感想>
国家権力と闘う人たちを描いたミステリである。法廷劇や殺人捜査など、派手な仕掛けや盛り上がりはないが、警察組織の隠蔽体質と贈収賄事件、権力の横暴と因縁の裁判などを描き、最後まで面白く読ませる。
権力の横暴に歯止めをかけるのは並大抵のことではない。警察にたて突く者は不利益を被り、不愉快な目に遭うのは許せない。個人の利害と社会正義を天秤にかけたとき、正義が優先されないのは悲しいな。最後には人間の良心が勝ち、救われる思いがしたが、中途半端な終わり方をしている。きちんと決着をつけて欲しかったな。
それに警察組織を守る側の人々についての描写はない。一方的な物足りなさを感じた。
満足度 3.gif



人気ブログランキング
『決断』  『冤罪』  『惑:まどう』


堂場瞬一『警察回りの夏』  貫井徳郎『宿命と真実の炎』
   


人気ブログランキング
posted by ももた at 08:41| 東京 ☁| Comment(0) | ミステリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月14日

富士山噴火

高嶋哲夫 著

<あらすじ>
平成南海トラフ大震災。日本を襲ったこの未曾有の災害は、東京から九州までの太平洋岸に甚大な被害をもたらし、30万人に近い人が亡くなった。そして日本のみならず世界経済に大きな打撃を与えた。
巨大地震が起こると、近くの火山が非常に高い確率で噴火している。富士山の噴火が懸念されるが、何も起きなかった。
3年後、余震は続いていた。富士山で蒸気が出ている岩場が見つかり、観光グループとガイドが負傷した。
日本防災研究センターのコンピュータ・シュミレーション専門の火山学者の推測よると、7日以内に必ず富士山は噴火する。国と気象庁は慎重だったが、富士山に最も近い御殿場市の老人ホームの施設長新居見充は、自主的に入居者たちを市外へ避難させる。
御殿場市市長と消防と警察と自衛隊は極秘に協力し、全住民の避難計画に着手する。富士山の大噴火が迫っていた・・・

<感想>
近年火山の噴火が続き、台風や洪水、土砂崩れなど、日本中で定期的に大災害が起きているので、興味深い本だった。
感動的な救出劇と元自衛隊員新居見とその娘の確執などを絡め、富士山噴火の予兆から大噴火に至るパニックを描いており、取り立てて予想外のエピソードは無いが、巧みな筆致で読者を惹きつけ、最後まで面白く読めると思う。
満足度 3.gif



人気ブログランキング
『日本核武装』  樋口明雄『火竜の山』  笹本稜平『分水嶺』


安生正 『生存者ゼロ』  『Tの衝撃』
   


人気ブログランキング
ラベル: 星3 高嶋哲夫
posted by ももた at 09:16| 東京 ☀| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月13日

呼び出された男―スウェーデン・ミステリ傑作集

ヨン=ヘンリ・ホルムベリ 編
ヘレンハルメ美穂・他訳 「A DARKER SHADE OF SWEDEN」


<内容>
「再会」トーヴェ・アルステルダール /颯田あきら 訳
「自分の髪が好きな男」シッラ&ロルフ・ボリリンド /渡邉勇夫 訳
「現実にはない」オーケ・エドヴァルドソン /ヘレンハルメ美穂 訳
「闇の棲む家」インゲル・フリマンソン /中野眞由美 訳
「ポールの最後の夏」エヴァ・ガブリエルソン /中村有以 訳
「指輪」アンナ・ヤンソン/稲垣みどり 訳
「郵便配達人の疾走」オーサ・ラーソン/庭田よう子 訳
「呼び出された男」スティーグ・ラーソン/ヘレンハルメ美穂 訳
「ありそうにない邂逅」ヘニング・マンケル&ホーカン・ネッセル /ヘレンハルメ美穂 訳
「セニョール・バネガスのアリバイ」マグヌス・モンテリウス/山田文 訳
「瞳の奥にひそむもの」ダグ・エールルンド/吉野弘人 訳
「小さき者をお守りください」マーリン・パーション・ジオリート/ 繁松緑 訳
「大富豪」マイ・シューヴァル&ペール・ヴァールー/ 関根光宏 訳
「カレンダー・ブラウン」サラ・ストリッツベリ/ ヘレンハルメ美穂 訳
「乙女の復讐」ヨハン・テオリン/ ヘレンハルメ美穂 訳
「弥勒菩薩」ヴェロニカ・フォン・シェンク/ 森由美 訳
「遅すぎた告白」カタリーナ・ヴェンスタム/ 内藤典子 訳

<感想>
北欧ミステリのファンである。大概のものは楽しめる。
しかし、本書を読み、北欧ミステリの面白さは長編にあると思った。単に好みの問題かもしれないが、期待ハズレの本だったな。
エヴァ・ガブリエルソンは、ミレニアム・シリーズの作者の生涯のパートナー。
「指輪」は、14作に及ぶマリア・ヴェーン・シリーズの短編である。マリア・ヴェーンの私生活が割愛されているので気軽に読める。
「乙女の復讐」は、エーランド島シリーズの元船長イェルロフ・ダーヴィッドソンが主役。シリーズの雰囲気を思い出し、面白かった。
「ありそうにない邂逅」に、クルト・ヴァランダー警部は登場するが、ミステリではない。がっかりすると共に、なぜこの傑作集に入っているのか理解できない。
「郵便配達人の疾走」は、スウェーデンの開拓物語。レベッカ・マーティンは登場しない。シリーズ5作目『モロクへの生贄』が待ち遠しいな。
満足度 2.gif



人気ブログランキング
トーヴェ・アルステルダール『海岸の女たち』  シッラ&ロルフ・ボリリンド『満潮』


アンナ・ヤンソン『消えた少年』  スティーグ・ラーソン『ドラゴン・タトゥーの女』


オーサ・ラーソン『オーロラの向う側』  ヨハン・テオリン『冬の灯台が語るとき』
   


人気ブログランキング
posted by ももた at 09:23| 東京 ☀| Comment(0) | ミステリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月12日

ハルカの空

南アルプス山岳救助隊K−9
樋口明雄 著
カバーイラスト つがおか一孝

<内容>
南アルプスの主峰北岳を舞台にした、山岳救助隊K−9と救助犬、ハンドラーたちの物語。
「沈黙の山」「ランナーズハイ」「サードマン」「ハルカの空」「NO WAY OUT」「ビバーク」を収録したもの。

<感想>
表題作の「ハルカの空」は、山小屋で働く人々を描いた短編。
「ランナーズハイ」は、最近よく見かけるのトレイルランの話。もしかすると、作中の中高年ハイカー同様ランナーの邪魔をしていたかも。低山登山中に不愉快な目に遭ったことはないが、自省しなければと思った。
そして「NO WAY OUT」は、救助犬メイのハンドラー星野夏実巡査とペアを組む堂島哲警部補のエピソード。
山岳救助隊K−9シリーズを読み続ける上で肝となるエピソードが揃っており、景観描写と相まって、とても面白い山岳小説だと思う。
満足度 3.gif



人気ブログランキング
『天空の犬』   『火竜の山』
   

『光の山脈』   『狼は瞑らない』
   


人気ブログランキング
posted by ももた at 09:29| 東京 ☀| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
読んだ本の紹介と感想、評価を書きました。